RPAとは
概要
Robotic Process Automation の略で、人間が行う定型的なパソコン操作をソフトウェアロボットが自動化する技術。データ入力、ファイル操作、システム間のデータ連携などを自動化し、業務効率化を実現する。

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RPA とは Robotic Process Automation の略で、「ロボティック・プロセス・オートメーション」と呼ばれます。人間がパソコン上で行う定型的な作業をソフトウェアロボット(ボット)が代行し、自動化する技術です。
RPA の特徴
RPA の主な特徴を紹介します。
ルールベースの自動化:
- 決められた手順を正確に実行
- 人間と同じ操作をソフトウェアが実行
- 24 時間 365 日稼働可能
既存システムとの連携:
- システム改修なしで導入可能
- 画面操作を自動化
- 複数システム間の連携
プログラミング不要:
- ノーコード・ローコードで設定
- 業務部門でも構築可能
- 比較的短期間で導入
RPA が得意な作業
RPA は以下のような作業の自動化に適しています。
| 作業の特徴 | 具体例 |
|---|---|
| 定型的・反復的 | データ入力、転記作業 |
| ルールが明確 | 条件に基づく判断、振り分け |
| 大量処理 | 一括登録、一括更新 |
| システム間連携 | データのコピー&ペースト |
| 時間指定 | 定時レポート作成、バッチ処理 |
RPA の導入効果
RPA を導入することで得られる効果を紹介します。
業務効率の向上:
- 処理時間の大幅短縮
- 24 時間稼働による処理能力向上
- 人間はより付加価値の高い業務に集中
品質の向上:
- ヒューマンエラーの削減
- 処理の標準化
- 一貫した品質の維持
コスト削減:
- 人件費の削減
- 残業時間の削減
- 外注コストの削減
RPA の適用例
RPA が活用されている具体的な業務例を紹介します。
経理・財務:
- 請求書データの入力
- 経費精算の処理
- 入金消込作業
人事・総務:
- 勤怠データの集計
- 給与計算の前処理
- 入退社手続きの一部
営業・マーケティング:
- 顧客データの更新
- レポートの作成・配信
- リスト作成
カスタマーサポート:
- 問い合わせ情報の登録
- 顧客情報の照会
- 定型回答の送信
RPA とカスタマーサポート
RPA はカスタマーサポート業務の効率化に貢献します。
問い合わせ対応の効率化:
- 顧客情報の自動検索
- 対応履歴の自動記録
- 関連情報の自動収集
バックオフィス業務の自動化:
- チケットの自動登録
- データの転記作業
- レポートの自動作成
連携業務の自動化:
- CRM へのデータ入力
- 関連部門への情報共有
- 定型メールの送信
RPA と AI チャットボットの連携
RPA と AI チャットボットを連携させることで、より高度な自動化が実現できます。
| 連携パターン | 効果 |
|---|---|
| チャットボット → RPA | 顧客の依頼を受けて RPA が処理を実行 |
| RPA → チャットボット | RPA の処理結果をチャットボットで通知 |
| 双方向連携 | 対話しながら業務を自動処理 |
連携例:
- 「住所変更したい」→ チャットボットで受付 → RPA がシステム更新
- 「在庫を確認して」→ チャットボットで受付 → RPA が在庫照会 → 結果を回答
RPA 導入の流れ
RPA を導入する際の一般的な流れを紹介します。
ステップ 1: 対象業務の選定
- 自動化に適した業務を洗い出し
- 効果の高い業務から優先順位付け
- 現状の業務フローを整理
ステップ 2: 要件定義
- 自動化する範囲を決定
- 例外処理の扱いを検討
- 期待する効果を明確化
ステップ 3: ロボット開発
- シナリオの設計
- ロボットの構築
- テスト・修正
ステップ 4: 運用開始
- 本番環境での稼働
- モニタリング
- 効果測定
ステップ 5: 改善・展開
- 問題点の改善
- 他業務への展開
- ナレッジの蓄積
RPA 導入の注意点
RPA を導入する際の注意点をまとめます。
対象業務の選定:
- すべての業務が RPA に適しているわけではない
- 例外が多い業務は向かない
- 業務の標準化が前提
運用・保守:
- システム変更時の対応が必要
- 画面変更でロボットが動かなくなることも
- 継続的なメンテナンス体制
セキュリティ:
- ロボットのアクセス権限管理
- ログの取得・監視
- 不正利用の防止
RPA と AI の違い
RPA と AI は混同されやすいですが、特性が異なります。
| 項目 | RPA | AI |
|---|---|---|
| 処理内容 | 定型的なルール処理 | 判断・予測・生成 |
| 柔軟性 | 決められた手順のみ | 学習による適応 |
| 対象業務 | 明確なルールがある業務 | 判断が必要な業務 |
| 導入難易度 | 比較的容易 | 専門知識が必要 |
RPA と AI を組み合わせた「インテリジェント・オートメーション」も注目されています。
RPA の今後
RPA 市場は今後も成長が予想されています。
技術の進化:
- AI との統合(認識・判断の自動化)
- クラウド型 RPA の普及
- ローコード化のさらなる進展
活用の拡大:
- 中小企業への普及
- より複雑な業務への適用
- 業務全体の自動化(エンドツーエンド)
まとめ
RPA は、人間が行う定型的なパソコン操作をソフトウェアロボットが自動化する技術です。データ入力、システム間のデータ連携、レポート作成など、ルールが明確で反復的な作業の自動化に適しています。
カスタマーサポートでは、顧客情報の検索・登録、対応履歴の記録、定型メールの送信などを自動化し、オペレーターの負荷を軽減できます。AI チャットボットと連携させることで、顧客対応から後続処理までを一貫して自動化することも可能です。
導入にあたっては、対象業務を適切に選定し、運用・保守の体制を整えることが重要です。RPA と AI を組み合わせることで、より高度な業務自動化を実現しましょう。